救世主

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救世主

「不当とは聞き捨てなりませんな、教授」 大男はジロリ、と教授と呼んだ老紳士を睨む。 「わしは事実を言ったまでだよ、 マクレガー警部補。 令状もなく診療所に押し入った上、 入院中の患者を 主治医のわしの許可なく 勝手に連れ出しおって……」 「教授がご不在だったからです。 しかも私は今は警部です。」 「おお、そうだったな。 2ヶ月前に昇進したのだったな」 教授はニヤリと笑う。 「警部に昇進して 逸る気持ちも判るが 誤認逮捕ではないのかね?」 「通報があったから駆け付けたまでです!」
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