人間、辞めました＊

貧民街

このボウガンは暴徒鎮圧用のゴム弾(X型に開く)を打ち出せるように改造された物で、殺傷能力はほぼゼロ。

ただし普通のと速度が変わらないからか耐久性に難があり20発射ったら壊れてしまう。

…今回は10台しか持って来てないけど大丈夫かな？

「ソレは？」

「暴徒鎮圧用の殺傷能力ゼロの改造ボウガン」

本当なら普通の殺傷能力有るやつが良かったけど、流石に皇女殿下の見てる前で人殺しは…ねぇ？

皇女殿下は早速何か言いたげな表情をしたがさっきの俺の言葉を思い出してか、何も言わなかった。

「あー、あー…こちら人道支援団体のGPMの者です！」

俺は拡声器の音量を最大にして広場に集まって来ている人達に喋りかける。

因みにGPMとは世界平和機構の略称でただの思いつきだ。

「身寄りの無い子供達や住む場所も無く今食べる物にも困っている人達…社会的弱者の方々のみに食事の支給を行いたいと思います！」

その発言で広場に集まった人達はわー！と歓声を上げた。