貧民街

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「あ、あの…本当に食事を恵んで下さりますか?」 ボロボロの服を来てボサボサの髪の老人?が恐る恐る聞いてくる。 「ん、あんたは合格…はいよ」 水が入った二リットルのペットボトルを二本と食料の入った袋を渡す。 「あ、ありがとうございます!このご恩は…!」 「一応忠告するけど、今食べたいならこの広場で食べる事を勧めるよ」 水と食料を受け取った老人?にそう提案した。 「何故ですの?」 「奪う奴が出てくるからさ、今だったら俺や後ろのアイツがそういうクズを追い払える」 皇女殿下の質問に答えてまた拡声器を持つ。 「あー、あー…こちら人道支援団体のGPMの者です!身寄りの無い子供や社会的弱者の方々への救済目的で食事の支援を行っております!」 全く…皇女殿下のお願いとはいえなんで俺がこんな人道支援だか救済支援だかをやらなきゃならないのかねぇ。
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