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「む～、それでもだよ！ほら」
キリに右手を掴まれて無理やり握手された。
まあソレでお前の気が済むんならいいけど…
特に抵抗もせずにキリの手を握る。
「うむ！」
それを見て下の子の一人が満足そうに頷いた。
………なんだこの小芝居。
また出そうになるため息を堪えながら歩く事10分。
襲ってくる魔物を軽く撃退しつつ林を抜けて例の崖の前で止まる。
「おいキリ、アレやれ」
「えー？…まあいいけど」
俺が激流の川を指差してそう言うとキリは嫌そうな顔をして川に手を突っ込む。
すると川がパキパキ…！と凍りながら崖上まで階段のように伸びた。
「こんなもんでいいよね？」
…無詠唱でコレかよ……相変わらず圧倒的な魔力と魔術センスだな…
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