弟子

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「おお恐い…そう睨むなよ、コレやるからさ」 俺はバカにするようにそう言いポーチからエルー達が開発したあの傷薬を取り出して投げる。 「コレは……いいのか?」 「なに、どうせ会った時にまた貰えるしな」 「…ありがたく使わせて貰うが借りでは無いぞ?」 「はっは、別に貸しじゃなくてもいいぜ?ああ…どうせならお前に貸し10でその少年の傷を全部治してやろうか?」 あの傷薬をあげた程度じゃ友達的な行為としては当たり前だから貸し借りの内に入らないが… 傷を全部治してやる、ってのは明らかに友達的なのの範疇外だからねぇ…貸しでしょ。 「ぼったくりめ、これ以上お前に借りを作るワケにはいかん」 …痛い目にあう事も大事な経験だ、とハルトは俺の提案を断った。 「確かに」 「それに…今回の件でお前への借りは14だ!これ以上はホントに…!」 左手で顔を押さえ悔やむように呟き床を殴る。
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