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離れたのは強いキスがゆっくりになり、熱い吐息が交わるのがわかるくらい冷静になってからだった。
虚ろな目に映る柊さんの姿も僅かに頬が高揚していて、まるで二人で熱を出しているみたい。
「口の中が熱いな……」
「…熱、下がりきってませんから…」
「俺の胸の中もかなり熱くなっている」
胸へと誘導させられた手に感じるのは、熱くなった柊さんの身体と激しく伝わってくる鼓動だ。
私と同じくらい高鳴っている。
「全く……病人じゃなかったらこのまま……」
「す、すみません…」
「明日、スペアキーを渡す」
突然日常会話に近い話題になり、目が丸くなりキョトンとなった私。
…今、スペアキーって言った??
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