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「会いたくなったら、いつでも家で待っていればいい。
……いや、違うな。待っていてほしい」
はにかみながらそう言う柊さんの顔は、また初めて見る姿だった。
嬉しさのあまりに固まっている私を笑うと、覆い被さっていた身体は離れて狭いシングルベッドに二人で眠る体勢になる。
もちろん腕枕もしてくれた。横になった身体は顔が向かい合う形になる。
「返事は?」
「わ、私が受けとってもいいんですか?」
「琴だから貰ってほしいんだけどな」
「…ありがとう、ございます」
柊さんからスペアキーを頂けるのだから、もちろん柊さんに私の家のスペアキーを渡すことを約束した。
とても満足そうにしてくれた彼に、私はこれ以上ない幸せを感じていた……
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