最終話

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…駄目だ。 そんな事をしたら仕事中ずっとそのシールを見るたびににやけてしまって集中できない。それに職場ではきっと浮かれるような事は許さないだろうから、この人は。 でも、ちょっと憧れるのはコピーを頼まれた資料に付箋が貼ってあって、そこに伝言とか書かれていたら嬉しいな…とは思うけれど。 ……そういうこと、この人はしてくれるかな? してくれたら嬉しいな…っと近い未来に少しだけ期待をしてしまう。 「早く一緒に働きたいです、私」 シングルベッドに大人二人は狭すぎて、常に触れ合える距離だ。これからもずっとこうして触れ合えて安心出来るような関係になっていきたいな。 「そうだな」 額辺りから聞こえてくる柊さんの優しい声は、このまま聞いているとあっという間に眠りの世界に行っちゃいそうだ。
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