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「ここねー、課長さんや指導係の吉沢君も強く君を希望してくれていてねー。一人の社員さんなんて推薦書まで書いてくれてたよー。感謝しなきゃね」
一人の社員さん……しかも推薦書まで書いてくれたなんて。
そんな事を私にしてくれる人、一人しか思い浮かばない…!
「め、めちゃくちゃ頑張ります!もう灰になって燃え尽きるまで!」
「あははっ。あんまり頑張りすぎちゃうと空回りしちゃうからねー。気をつけて。リラックスね」
前のめりになって勢いづいた私を止めてくれたその”空回り”という言葉に、また愛しいあの人の顔が思い浮かぶ。
嬉しすぎてゆっくりなんかしていられない。
「じゃあ、これからほどほどに頑張って下さいねー。辞められちゃうのが一番困っちゃうから」
「はいっ!それは絶対に大丈夫です!失礼します!」
立ち上がり一目散に向かう先は15階へ上がるエレベーターだ。
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