神サマ、迷える子猫に愛の手を？

神サマ、あたしはのび太ですか？

うん、うまくやっていけそうな気がしてきた！

で、とりあえずあたしのやるべきことは――。

「あ、今から朝礼だから。万里君も出るし、コーヒーはそのあとね」

松本さんにそう言われて、ひとまず荷物をロッカーの中に入れることにした。

「今日転属になった結城さんです。元々アパレルで働いてたからある程度は出来ると思うけど、サポートしてあげてください」

隣に立つチーフにそう紹介されて、「えと、結城です。よろしくお願いします」って頭を下げた。

あたしの目の前にいるのは神代万里をはじめ２０人程度。

商品企画部といってもここに居る全員がデザイナーなわけじゃない。

製品になる前には見本着を作らないといけないわけで、その段取りをしたり、反物やボタンとかファスナーなんかを検品して工場に送ったり、入ってきた製品を検品したり。