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ふと手元にあるチューリップの花束に視線を落とすと小さく畳まれた紙が挟まれていた。
私はその紙を広げ、手紙に書いてある文章を読み始める。
【チューリップの花言葉を貴女に伝えます。僕は貴女のことがーーー】
最後まで読んだら、自然と涙が溢れる。
「ばっかみたい……本当にばか……。」
私の涙は止まることを知らずにチューリップへと一滴、二滴…とその雫が落ちていく。
私も彼も口では伝えられなかった不器用な想いを彼は花にして伝えてくれた。
私の涙で輝くチューリップの花は私の心までもその色へと輝かせるーー
ーfinー
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