第3話 アイドルの秘密 9

4/30
64人が本棚に入れています
本棚に追加
/30ページ
先ほどの犯人は、裏通りで捕える事が出来ず、元町駅まで走っていってしまった。 あんたが電話に出たからだろうと、竹山は隣に思った。 「梅ちゃんと、上手くいってないんか」 こちらを見ずに言われた言葉に、竹山は固まる。 「なんや、変な顔して。花房先生みたいに、怒らんわ」 「……えっ、怒ってるんですか?」 「お前の、煮え切らん態度にな」 桜田がにやりと笑った顔を、向けてくる。 電車がホームに着き、竹山は「乗りましょう」と促す。 平日の、正午過ぎの車両は人がまばらで、ふたりは遠慮なく並んで座る。 「お前、おっぱいでかないとたたんのか」
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!