全校集会

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夜鳥羽学園は四階建て校舎が2つ、離れに小さめな体育館と道路を挟んでグラウンド兼駐輪場があるなど敷地が広い学校で中高一貫、高校の両方を兼ねているため生徒が多く所謂マンモス校となっている。 全校集会というのは前以て知らされていたわけではないらしく見掛ける生徒皆バタバタと校舎を駆け回り教室に飛び込んだ後鞄を置き身軽になったら勢いよく教室を飛び出し二階に作られている全校生徒と教員収集可能な広さを持つ第一体育館の方向に駆けていく。 竜斗達も体育館に向かうとざわざわと人混み特有の賑やかさと暑さが伝わってくるが端に居た色刄が二回手を叩くと賑やかさが少し落ち着き生徒がぞろぞろとクラス毎に並び出す。 全生徒が来たのか体育館の扉が閉められ再び色刄が手を叩くと全員静かになり整列した。 朝鬼ごっこしていた竜硝や他の教員は出席確認や衣服検査、リストバンドの確認を終えるとステージサイドに戻り並ぶ。 ステージの端に竜硝と洸斗の父親であり夜鳥羽学園の生徒指導責任者、勠鶯(りくおう)・アウディトーレが佇んでいたが全員の整列を確認すると挨拶の号令を掛けた後話を始めた。 「全員遅刻無く集まったようだな…おはよう、今日は連絡が遅れ急遽といった形だが全校集会を開くことになった。今日から教育実習生が一人来たから紹介しようと思って集まってもらった。また後日来るかもしれないが…まぁ挨拶してもらおう。入ってくれ」 勠鶯が視線を反対側のステージの端に向けると人影が動いた。
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