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「駄目だ!貴様らDクラスが如何にSクラスに劣っているか実感するチャンスだ。良いから戦闘フィールドに上がってこい。」
とゴリラが吼える。
ミーシャが肩を竦め、溜め息をついて気だるそうに戦闘フィールドに向かう。
「君の判断は中々のものだったが残念だったな。大人しくさっさとやられるのであれば苦しまないように一撃で倒してやろう。」
と対戦相手がほざいているが、ミーシャ反対が無視して戦闘フィールドに上がる前に
「ゴールド教諭、これが終わったら帰って良いんですよね?」
「フンッ!ああ構わんぞ。但し、ボコボコにされて保健室送りにならなければな。」
「分かりました。さっさと終わらせて帰ります。」
と戦闘フィールドにミーシャが上がった瞬間
「試合開始!」
とゴリラがミーシャが武装する前に合図を出す。
相手が飛び込んで武器である装飾の行き届いた剣で斬りかかってくる。しかし、ミーシャは慌てることもなく、懐から拳銃を取り出す。それを見た相手は鼻で嗤って、魔力障壁を自身に施す。
ミーシャは相手の斬撃を回避して相手の体勢が崩れたところに照準を合わせる。見ている殆どが無意味だと思ったが、ミーシャが引き金を引く。
「ウガァー。」
と撃たれた相手が左目を両手で押さえてのたうち回る。
ミーシャは一気に止めを差さず距離を取って冷静に相手を窺っている。
「何でダメージが有るんだ?魔力障壁が有ったのに。」
と観客から零れる。
「あれって実体弾だよな?的確な選択だと思うよ。相手は何故だか物理障壁も一緒に掛けなかったから、モロにダメージ喰らってるし、例え物理障壁も掛けていても視界を塞ぐことが出来るから次の行動にも繋がるからな。」
とクルトがシノンに言う。
「うん、あれは実体弾だね。ミーシャ君もさっきお婆ちゃんからある程度ならやっても良いって連絡が有ったんだけど、彼はすっごく面倒臭がりだし、目立つの嫌うから降参しようとしたけど、基本的には真面目だからやるとなったらきっちりとやるよ。」
「彼はまだ術式も使ってないな。正直、ミーシャ君はマナの節約の為だけど、対戦相手が色々と防御術式を省いている意味が分からないんだけど。」
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