1.騒々しい日々

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「クッ、そこまでだ。それ以上の攻撃は禁止する。」 とゴリラ丸が悔しそうに言う。  ミーシャが馬鹿に近付いて馬鹿にだけ聞こえるように 「良かったなボンボン。ゴリラが止めてくれて。そうじゃなきゃプライドの高いお前は降参なんてしないだろ?それだと俺は降参したくなるように先ずは爪を一枚一枚剥いでってあれ?気絶してる。まあこれで報復には来ないだろう。」 とミーシャが馬鹿に釘を刺すつもりで恐怖心を植え付けようするが途中でビビって気絶してしまう。 「授業も終わったから帰るよ。じゃあまた明日だねシノン。」 とミーシャが帰ろうとするが 「待ってよミーシャ君。私も速攻で終わらせるから待っててよ。」 とシノンが引き留める。 「はぁ、五分だけだよ。五分経ったら帰るから。」 「分かったわ。相手には悪いけどさっさと終わらせて帰ります。」 とシノンが戦闘フィールドに上がる。 「貴女、ちょっと調子にのってるんじゃないの?ちょっと可愛いからって男をはべ「先生、さっさと始めてくれませんか?」ちょっと貴女、私の話を聞きなさいよ!良いですわ先生、開始の合図をお願いします。こんな娘ぐちゃぐちゃにしてやりますわ!」 「試合開始!」 「Gefrieren(ゲフリーレン)」 とシノンが詠唱で術式展開すると相手は何か言おうとしていたのか口を開けた状態で完全に氷結している。 「先生、終了の合図はまだですか?これ以上だと砕くしか無いんですけど?」 「わ、分かった。終了で良いから元に戻せ!」 とゴリ男が慌てふためく。 「Schneeschmelze(シュネーシュメルツェ) Schlaf(シュラーフ)」 と詠唱で二つ術式を起動させる。次の瞬間には対戦相手の体が解凍されるが、相手は目を覚まさない。 「おい!どういうことだ!目を覚まさないじゃないか!」 とゴリゴリが吼える。 「一瞬で凍結させたので、自分が負けたことを理解できてない可能性が有るので眠らせました。次は凍らせるだけじゃ駄目なら本当に砕かないと終わりませんよね?」 と淡々と言うシノンに恐怖するゴリラ。 「先生、もう行って良いですか?二、三十分で目を覚ますと思います。」 「あ、あぁ行っても構わん。」 とビビって言うゴリラ。
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