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「一応、学園長にフランツ先生から審判を出すように依頼がきているそうなので俺達が来ました。」
「だったら他の教員でも、執行部でも風紀委員でもよかろうが!」
「戦闘科の教員で手の空いてる人が居なかったのと執行部や風紀委員だと止めきれない可能性が有るので調停委員会より大学部の先輩二名と高等部より自分が来ています。(ゴリラなら俺一人でも止められるけど、クルトを止めるとなると俺だけじゃ周囲に甚大な被害が出るから先輩に来て貰ってるんだよ!折角、戦闘訓練免除になってるのに呼ぶなよ。他の生徒が自信喪失して使い物にならなくなるじゃねぇかバカゴリラ!)」
と調停委員会の三人は表情を変えずに淡々と告げるが内心では、かなり頭にキテいる。
「生徒会執行部から誰か出せんのか?お前等は全員、塾生であれの身内だろう。」
「この時間に空いてるのは、この授業を欠席している副会長と執務室で仕事している会長、風紀委員は委員長ぐらいじゃないですか?」
「むぅ、仕方無い。公正な判定をするんだぞ!」
「分かってますよ。俺達、調停委員会は仲裁が基本ですから公正な審判をすること誓いますよ。(てめぇじゃねぇんだから不正なんかするかバーカ!第一不正なんかしなくてもクルトのヤツが勝つんだからよぉ。脳筋ゴリラは相手との実力差も測れないのかよ。)」
「……コソ……うわぁヨハン先輩、大分キテるよアレ。あと二言三言でブチキレると思うんだけど?」
「……コソ……大丈夫だろ?ヨハン先輩はアレでも高等部の調停委員長だし、生徒会や風紀委員とも交渉するから話術もある筈だよ。」
「えーヨハン先輩、毒舌で押しきってるんじゃないの?」
「まあ脅しで壁とかぶっ壊してそうだけど。」
「よぉ、お前ら相変わらず仲が良いな。お前らが俺のことをどう見てるかよぉく分かったよ。よしミーシャ、今度俺と組手しようぜ。あんな雑魚相手しても鈍るだけだろ。」
といつの間にか二人の後ろに居たヨハンが二人の肩に手を置き、言う。
「え、遠慮したいんですが……」
「駄目だ。シノンちゃんはフィーがやりたいって。」
「え?えーっと私も遠慮したいかな?このあいだのこと、フィー先輩、気にしてますよね?」
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