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「馬鹿だなシノン。体力がつけばその分、魔機を使ってのアシストが減るだろう。それは使用するマナを減らせるってことだよ。そうすればマナの扱いが雑なシノンは無駄にマナを消費しなくて済むんだから疲れなくなるよ。シノンは魔機よりも心器の方が相性が良いと思うよ。」
「あのね兄さん?私、一応は学内だとマナの扱いは上手い方なんだけど。一体、何を基準に言ってるの?」
「はぁ、学内なんかで比べるなよ。アイツらはマナを扱うというより振り回されてるだけだよ。それなら基本を修めているシノンの方が出来るに決まっているだろう。それに何を基準にってそんなの婆さまの塾生に決まってるだろ。」
「私をあんな奇人、変人、化物の集まりと比べないでよ!あの人達は飛び抜けてるんじゃなくて突き抜けてるの!そう、人類の枠組みからね!」
「まあ確かに先輩達は変な実験で新たな術式を作ったり、古い文献を読み漁ってロストスキルを復活させたりと凡人には理解に苦しむことが多いな。言っておくけどその簡易アシストも先輩達が作ったものだから感覚だけで起動させているシノンも十分に天才だよ。普通の人は術式を理解にするのに半年、起動させるのに更に半年は掛かるんだからな。それを見ただけで起動してるんだからお前も十分に突き抜けてるよ。それも苦手な魔術だし。」
「そうかな?お婆ちゃんが教えてくれてたから、あの術式がオートバランスと負荷軽減によるアシストだってことは解ったわよ。後は手順を真似てやれば不完全な形であっても起動させることは出来ると思うけど。」
「普通の人はそういうこと出来ないからな。因みに術式を作った本人も一発で術式を看破されて凹んでたよ。あんまりそういうことはしない方がいいぞ。塾内なら良いけど、学内でやったら妬まれるぞ。一応はお前はDクラスなんだから。なんでこれだけの実力と理解力が有って平均的なDクラスなんだ?シノン、何か心当たりは有るか?」
と兄がシノンに話を振ったとたん、顔色が悪くなり、冷や汗をだらだらと掻くシノン。
「な、何でなんでしょうね。オホホホホホ。」
「正直に言ってみろ。術式関係以外のテストでいくつ最低点ギリギリだったんだ?」
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