1.騒々しい日々

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「な、何のことかしらお兄様。わ、私はちゃんと勉強してたわよ。………ボソ……確かに幾つかはアブなかったけどちゃんとあったもん。……」 「まあ前期試験では問題無かったようだから良いけど。珍しく何も聞いてこないし、婆さまは放って置いても大丈夫だって言うから何も言わなかったけど、まさか本当に何とかなるとは思わなかったよ。一応、用意した追試対策が無駄になっただけだよ。」 「私だって勉強してるんだから!それに何時までも意地悪な兄さんに勉強を教えて貰わなくても大丈夫なんだから。それに私には心強い味方もいるから問題無いわよ。でも兄さん、私の為に色々と用意してくれてたんだね。有難う、兄さん。」 「別に礼を言われる程じゃないよ。それよりも結局は他力本願じゃないか。しかし、まあシノンに数学を平均点以上取らせるなんてよっぽど根気強いな、その人。」 「うん、根気よく教えてくれたよ。分からないところが分からないって言ったら、中等科一年生レベルの問題から順を追って懇切丁寧に教えてくれたよ。(でも物凄くスパルタだったけど。)」 と言ってる途中で色々思い出して青くなるシノン。 「最近、婆さまがお気に入りの子が居るって先輩に聞いたけど、もしかしてそのシノンに勉強を教えてくれている人がそうなのか?」 「うーん、そうなのかなぁ?  家に来てる時に私が出された課題をしているときはお婆ちゃんから色々教わってるみたいだし、何故かお爺ちゃんはその子と組手をしたがるけど、最終的にお婆ちゃんがお爺ちゃんにとどめを刺して終わるみたい。」 「みたいって実際には知らないのか。まあ爺のことだから大人気ないことしようとして婆さまにお仕置きされてるだけだろう。爺から逃げ延びられる実力が有るのなら学内だけじゃなく塾生間でも上位の実力が有りそうだけど見ないな。」 「兄さんが家に居ないアウルムの日が予定が空いてるみたいだし、兄さんはうちのクラスに来ることも無いから顔を合わしたことは無いわね。」 「そうか残念だな。それより何でDクラスのシノンが俺のことを呼びに来たんだ?」
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