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「今日の模擬戦はSクラスとDクラスなの。だから、あのゴリ………ゴールド先生が兄さんのことを呼んでこいって然もなくば単位はやらんとか言われたから探しに来たのよ。」
「妹よ、さっきから普通にゴリラって言ってるからな。あのゴリラ、生徒会と教育委員会に職権濫用とパワハラで訴えてやろうかな?
それとも爺にいった方が面白いことになるかな。」
「兄さん!お爺ちゃんに言うのは止しましょうよ。ゴリラーマン先生がミンチになっちゃう。そんなものの掃除なんて私は嫌だからね!」
「シノン、困るところはそこなのか?爺が捕まるとか、ゴリラが痛めつけられるとかはいいのか?」
「え?だってお爺ちゃんは捕まらないし、犯罪にもならないし、あのセクハラゴリラはそのくらいされても仕方無いんじゃない?」
「あのゴリラはそんなことまでしてるのか?
よし、先輩に報告しておこう。シノンは何かされたのか?」
「私はイヤらしい目で見られた位で済んでるけど、友達はお尻を触られたりしたって言ってたよ。」
とシノンは言っていてその視線を思い出したのか両肩を抱き締めて震える。
「それにしてもよく俺が此処、図書塔の最上階の個室に居るって分かったな?
最近は時計塔の方に居ることが多かったから探すならそちらだと思ったから今日は図書塔に来たんだけどな。」
「私も最初はそっちを探そうと思ったんだけど、友達が昼休みに兄さんが図書塔に入って行くのを見たって言うから此方を探しに来たのよ。後は何処で本を読んでるかは、今年の特待生の一人が図書塔の最上階の個室の主になっているって噂を聞いていたから、取り敢えず上から順に探そうと思ったけど一発で見つかって良かった。
それにしてもどうして此処は最上階から下10階分はエレベーターが無いのかしら?お陰で模擬戦前にもう疲れちゃったわよ。」
「さあ?それはこの學校を設計した奴の時代の幾人かにしか分からないじゃないか?
それにしてもまさか見られているとは思わなかったよ。」
「その友達も保健室で昼寝して模擬戦をサボろうとしてたみたいだけど、私がその前に捕獲して連れてったわ。」
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