№1 その男、殺し屋

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私の目の前にあるのは○○○○工場の奥にある社長室の扉。 「さて、始めますか。」 私はドアに向かって蹴りを放った。 私の蹴りは、一撃で扉を粉砕。 私は何もなかったかのように工場内へと足を進めた。 踏み込んだ私は、視線を左右に走らせ室内を見渡す。 部屋の奥に大きな机が一つ、手前に高級そうな二人座れるソファーが二つ向かい合って配置されている。 敵は、1番偉そうな男が奥に一人、ソファーに四人いた。 瞬時に全員の顔を確認。 間違いない、組織のトップの連中でしょう。 ノブ子が提供してくれた情報通りです。 ソファーに腰をかけている四人は、一体何が起きたか理解せず呆然とこちらを見つめていた。 鬱陶しいですね。 私はいつも通り微笑みながら、ベレッタのM9A3の引き金を絞った。 15発ちょっとの弾丸を放ち、ほんの数秒でソファーに座る四人を射殺する。 その四人は悲鳴をあげることさえ許されずに全弾額の中心を撃ち抜かれ崩れ落ちる。 「動くんじゃねぇっ!!」 奥にいた一人が私に拳銃の銃口を向けていた。 「お前、どうしてここにいるんだ!?」 男が怒鳴る。 「その理由ならあなたも理解していると私は思ってます。」 パァーン! 男が撃ってきた。 私の側でコンクリートの壁に弾痕が生じる。 私は最小限の動きで男が撃ってくる弾丸をかわしていきながら男に近づく。 「く、くそ!何で当たんないだよっ!?」 「お答えしましょう。実は私、全てが遅く見える病気らしいです。」 「は?」 そう言えば、弟子の進が「『エレファントマウス症候群』とかチートじゃねえか。」なんて生意気なことを言ってた気がしますね。 後で泣かしましょう。 パァン! 弾を避けた私は標的である男の頭を左手で鷲掴み、容赦なく床に叩きつけ殺した。 「これで終わりですね。」 頭が潰された小型組織は自然と消えていくものです。 私は、四人が座っていたソファーに近づいた。 二つのソファーの間にあった机の上には、大金の札束や酒瓶に混じって、白い粉がパンパンに詰められたビニール袋が置いてあった。 麻薬の売買にも手を出したのですか、早めに潰しといて正解でしたね。
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