№1 その男、殺し屋

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「ああ、ここですか。」 私は街の西側にある小さな通り。 風俗店のたまり場である通称『ピンク通り』その通りのさらに最西端の店、『ラブリー・エンジェル』に入る。 「いらっしゃいませ~?」 私を迎えたのはバイトかと思われるフリフリの服に包まれた女子高生です。 「すいませんが店長を呼んで貰えますか?」 「ママをご指名ですね。了解しました~。」 フリフリ少女(私が命名しました。)は発育のよい胸の谷間から小型トランシーバーを取り出した。 ………なぜそこからトランシーバーがあるのか不思議ですが、まぁいいでしょう。 ザァ─────────────ッ! 「あー、あー、ママ聞こえてますか~?イケメンからご指名入りましたよ~?」 『ザァ───聞こえてるわよ瑞希ちゃん。イケメンからご指名てますって!?今すぐ行くわ!!』 ブチッ! いやいや、何か寒気がしますね。 「ママを呼びましたので~しばらくお待ち「お待たせ!」もぅ、ママ早すぎ~。」 瑞希、フリフリ少女の背後に音もなく現れたのは筋肉ダルマのオカマ。 『ラブリー・エンジェル』の店長であり裏社会では有名な情報屋のノブ子さん。 「あら、仁ちゃんじゃない。」 そして私の親友「アタシの 胸に飛び込んできてくれたのかしら?」ではなくただの知り合いですね。 「お仕事の話ですよ。」 「あら残念。」 この人は元殺し屋の同僚なんですけど、わけあってオカマになったらしいです。 その話はまた別のところで語りましょう。 「さて、最近よく私にちょっかいをかけてくる組織がいるんですよ。」 「命知らずの坊や達ね。」 「そこでノブ子さんに頼みたいのはその組織に関わる全ての人間の名簿をお願いしたいのですが。」 パサッ! 「もう調べてあるわよ仁ちゃん。」 ノブ子が紙の束を私にわたした。 いったいどこから取り出したのでしょうか。 「さすが仕事が早いですね。」 「当たり前よ。報酬は仁ちゃんと一晩」 チャリーン 「お金は机の上に置いときましたので帰ります。」 私は持ち前の身体能力で店からでました。 「あ~ん、いけず!!」 何か聞こえたような気がしましたが………気にしません。 そういえば瑞希という子が途中から姿を消していたような気がします。 どこに行ったんでしょうね?
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