第1章

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 街には、騒音しかない。背中に冷たい壁があたっているので、体が冷えた。少し薄着をし過ぎた。  黒のヒダスカートは膝上5㎝、ベージュのブーツはおろしたばかりだった。 一応デートなのだからと気合いを入れてしまった。白い薄手のカーディガンの上から二の腕をさすると、携帯電話が身震いした。「いよいよやな」と溜め息をついた。
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