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胸の奥がざわざわした。
でも、もし本当に、舜が赤城くんといるのだとしたら?
確かな証拠がないのに、舜の言葉が「嘘」だと決めつけるのはよくない気がした。
“いいなぁー。私もドーナツ食べたい!”
私はトークを送り、すぐにトークルームを閉じた。
いつも以上に、ドキドキしていた。
“いいだろー。また今度、一緒に行こう。”
舜からの返信が表示される。
また今度…か。
棟の奥が、ズキッと痛む。
今頃舜は、美織さんと仲良く喋ってるのかな。
楽しそうに…笑ってるのかな。
やだなぁ…。
ベッドに腰を沈め、ため息をついた。
それから横になり、目を閉じた。
どのくらい時間が経ったんだろう。
インターホンが鳴る音に、私は目を覚ました。
ちょっと昼寝をするだけのつもりだったのに、もう昼を過ぎていた。
慌てて起き上がり、髪の毛を整え、階段を駆け下りる。
インターホンのモニターを確認すると、そこには玲也くんが映っていた。
慌てて応答ボタンを押し、
「ちょっと待ってね!」
と彼に声をかけた。
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