★SEVEN★

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24日、午後5時。 約束の時間に、舜は来た。 「体調どう?」 玄関に出ると、舜が私の顔を覗き込む。 私は買ったばかりのストールをかけ直し、 「大丈夫」 と答えた。 笑顔で言いたいけど、昨日のことが引っ掛かって、笑顔が少し強張る。 それを察してか、舜は迷彩柄のダウンジャケットのポケットに両手をしまった。 「行こうか」 今日は、珍しく雪がちらついている。 珍しいといっても、修学旅行の最終日も、少し降っていたんだけれど。 「…少し寒いけど、大丈夫か?」 舜が、少し気まずそうに。 その態度が、なんとなく、昨日の話が嘘なのだという証明に思えた。 「大丈夫…くしゅんっ」 くしゃみが出た。 私は慌てて舜から顔を背ける。 「寒いってのに、マフラーも手袋もしてないのかよ」 舜が呆れたと言いたげに言った。 でも、そう言う舜だって、マフラーも手袋もしていない。 ダウンの上着を羽織っている以外の防寒対策はないように見える。 「首元がそんな開いてるのは一番ダメだろ。また風邪引くぞ」 「しゅ、舜だって、マフラーと手袋してないじゃない」 私が言った途端、舜がポケットから右手を出した。 そして、私の左手をパッと掴む。 「男は別にいーんだよ!」
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