目覚め

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むぅーと遊んでる間に ご飯作って…なんて楽なんだと実感 いつもなら、手て出しちゃめ!と 言いながらの夕飯作り ひと通り作り終わり ダイニングテーブルに並べて 「お手手のシワとシワを合わせて いったまーしゅ」 血が繋がって無いのにそっくり 育つ環境って凄いなと思う むぅーのご飯を手伝いながら 康ちゃんが口を開いた 「ねぇ、莉花ちん」 「ん?なぁに?」 「いい加減諦めませんか?」 「今のままの関係がいい…」 「もう諦めなよ。 仕事だってまたクビになったじゃん」 何回繰り返したんだろ この会話 むぅーが半月に1回必ず熱を出す 先日下痢でクビになったのも6回目 「いいじゃん。今の関係でも そこまで変わりないよ?」 「俺的にはちゃんとしたい」 「私はもう裏切られるのは嫌」 「俺、絶対裏切らないよ。 そんな奴に見える?」 「見える。だってどんな関係してた?」 「そこ言われたら何も言えない。 でも、莉花ちんとなら絶対しない」 「それさえ信じられないんだって…」 康ちゃんの必死さは伝わってた でも踏み込めなくて このやり取り、すでに約1年 さらに2年続けた
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