策士

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途中寄り道しながら地元に着いたのは 午前2時過ぎだった 寝てるむぅーを抱っこして 急いで布団に寝かし チュウハイでお疲れ様 「明日も休みじゃなかったら これ、壊れちゃうね」 「休みじゃなかったら、してない アハハ」 「確かに アハハ」 「ねぇ、莉花ちん。 この生活ずっとしたい。 仕事から帰ってきて、 むぅーが居て、莉花ちんが居て、 莉花ちんが起きてたら、 一緒に酎ハイ飲んで、笑って・・・」 「・・・・・・」 「やっぱりダメかな?」 「ダメじゃないよ。 康ちゃんが思うことは普通なんだと思う 康ちゃんと一緒にいたらっていう 未来もこんなだろうなって描ける ただ、私が1歩踏み出せないだけ 今も同じ。 多分・・・私は、 何かの既成事実がないと無理だと思う」 「莉花ちん・・・」 康ちゃんの目を見て微笑んでみた 康ちゃんはビックリした目で私を見る 「既成事実があれば良いんだね、 そしたら、俺と、ずっと一緒に・・・」 康ちゃんが近づく 最初はこわれものを扱うようなキス 「本当に既成事実作っていいの?」 「いいよ」 莉花ちん・・・ 愛してる。 凄く遠回りしたし 俺、後悔いっぱいした もうその手離さない だから、もう、離さず握り返して
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