【霧・摩・影・變】シリーズ /  第一話 【腐霧】

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田村が 京子の体を揺する 「おい!ねーちゃん!目を覚ませ!おい!」 いくら揺すっても起きない頬を叩いても駄目だった 「目を覚まさねぇな…とりあえず気持ちわりーから 目だけでも閉じさせよう」 何度かやって ようやく目を閉じさせた… 「みんなを起こしましょう!」高野が言う 「そうだな…・」田村も腕を組みながら同意する 「おい夫婦!水商売のねーちゃんとこ頼むぞ」 田村は隣の101の芦屋の部屋のドアを叩く スケコマシのニーちゃん!おい!起きろ!」 ドアの向こうで物音、ドアが開き 芦屋が不機嫌そうな顔を見せる 「うるさいなぁ…まだ寝てるって…それにスケコマシって人聞き悪いなぁ」 ブツブツ言いながら正面を見た 「え?」 言葉を失ってまわりを見る 「え?え?」ドアから出て 手すりから身を乗り出すように廻りを見ている 「なにあれ」   
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