【霧・摩・影・變】シリーズ /  第一話 【腐霧】

218/219
188人が本棚に入れています
本棚に追加
/219ページ
 「もし戻らなかったら・・・来ちゃ駄目よ」    りえが振り向いて言う 「高野君! もしものときは・・彼女を守るんだよ!」 「はい! 命に変えても」 「かっこつけてないで行くわよ!」   先に歩く りえを追いかける・・   二人は石段を登っていった       暗闇の中を進む二人 「りえさん・・・あの・・」 「なによ・・」 「あの・・さっきの・・・」 「なに、どうしたの?」    (あれ?あれは幻覚?) 「いや、何でもないです・・・」 「ねぇ・・高野・・」 「はい、なんですか?」 「・・・・・なんでもないわ」        にこりと笑う 「なんですかそれ?」 「なんでもないの!」    笑っている        前を行く高野が振り返る    手を差し出した・・         りえはその手を強く握った 「怖くない?」   「大丈夫よ、あんたが守ってくれるから・・」       二人は、手をとり合い、石段を上がっていった・・・・              ・・・・・終わり・・・・・・・            シリーズ 第一話 【腐霧】 - 完 -               →  →  →               →  →  →
/219ページ

最初のコメントを投稿しよう!