言えない理由

5/15
前へ
/267ページ
次へ
「お二人さん、朝から仲良いねー!」 笑い続ける大和に私が怒っていると、私達の間から真央がひょこっと顔を出した。 「真央、おはよっ!!」 「おはよ、美桜!…大和くんもおはよう」 「……おう」 大和が何だかよそよそしい感じがする。真央と目を合わせようとしないし。 さっきまでの大和とは違い、急に静かになる。 二人の間に流れる微妙な空気感に首を傾げながら、私達は学校へと向かった。 「おー、大和!おはよっ!!」 「はよっ!…んじゃ、またなっ!!」 学校の下駄箱に着くなり大和は友達の男の子に話しかけられて、その男の子の元へと駆け寄る。
/267ページ

最初のコメントを投稿しよう!

478人が本棚に入れています
本棚に追加