7.ツンツンリーマンの態度。

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  *** 「おい。起きろ」 「ん……ふがっ!?」 「早く起きねぇと部屋から叩き出すぞ」 「ふんぐぐぐ」 すぐ横に寝転がっている“彼”はぎゅうっと私の鼻を摘まんでくる。 それはもう容赦なく。 あまりの痛さと苦しさに私はその手をパシッとはらって、飛び起きた。 目線の先にいる涼しい顔をした彼のことをきっと睨む。 「んもう!何するの!」 「お前が悪いんだろ」 「もっと優しく起こしてくれたっていいでしょ!千尋の意地悪!」 「でけぇ口叩く前に自分で起きられるようにしろよ。いいのか?遅刻しても」 「へ?遅刻、って今日は土曜で」 仕事は休みだし……だから私はこの部屋にいるわけで……。 ん?と首を傾げると、はぁと大きなため息をつく音が聞こえてきた。 「今日は大事な日じゃねぇのか?最近ずっと、ぴーちくぱーちく騒いでたろ」 「……あぁっ!!そうだった!!今何時!?」 「7時」 「……う、うそぉっ!ヤバい!」 8時には出ないといけないからって、6時に起きていろいろ準備しなきゃって思ってたのに! 私はガバッとベッドを抜け出し、床に落ちっぱなしになっている服を拾う……はずだったのに。 「ひゃあ!?」 長いものが目の前に伸びてきたと思えば、ぼふんっと音をたててベッドが揺れた。 そして、私の視界も。 でも、揺れる視界はすぐに千尋の端整な顔に覆われる。 「ちょっ、ちひ、んむっ」 ちょっとー!? 私は早く行かなきゃいけないんだってばぁぁ! ……と思って唇を塞いでくる千尋の胸を押すけど、完全に組み敷かれてしまっていることもあって力で敵うわけもなく。 千尋はもがく私になんか構う様子もなく、口内に深く入り込んでくる。 ……そしてその手は甘く私の身体を這う。 「んぅ……っ、っ」 ダメ……負けるに決まってる……。  
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