玉川上水の金色の・・・

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家に帰って屋根裏部屋で寝転がっていると、友達のネズミ君がやって来ました。「ネコさん、きょうの君はなんだか毛づやがいいようだね。目の輝きも尋常でないよ。タウリン強化したの?」 ネズミ君は白い体を持ち上げ後ろ足で立って前足を胸の前で組み、しきりに両手をこすり合わせています。 「タウリン強化?ううん、違うんだ。実はさっき、とても美味しい食べ物を食べたら、なんだか若返っちゃってね。ほら、みてよ。体だって浮き上がらんばかりだよ」 そう言って、前足で逆立ちしながら、軽くジャンプして、宙へと浮かんで見せました。 「こりゃ、たまげた」 ネズミ君は目を白黒させました。大きく一息つくと、羨望の眼差しで空中曲芸にうつつを抜かしているネコを見上げました。 「ネコさん、僕もその美味しいものをぜひとも食べたいよ。どこに行けば食べれるか教えてほしいちゅ」 「いいとも。玉川上水の暗い崖のあたりだよ。前に一緒に遊びに行ったことあるにゃ」 ネコは空中でくるりと一回転。 「ああ、あそこだね!覚えてるちゅ。では、さっそくいってこよう」 ネズミ君は屋根裏の小さなドアをくぐりぬけ表に出ると、急いでかけていきました。 ネズミ君が玉川上水につくと、さっそくぷよぷよがネズミ君の目の前に漂ってきました。美味しいものってこれのことかな? 食いしんぼうのネズミ君は迷わずパクリ。うん、うまいちゅう!天にも昇る口当たりと喉越しの良さに、ネズミ君も我を忘れて食べまくりました。 うえーん、うまいおーうまいおー、うますぎるおー。 嬉しさに歓喜の涙を流しながら食べました。 すると、そこに、透明の羽を羽ばたかせて妖精が降り立ちました。 「ちょっと、あんた!さっきから、あたいの卵食べてるのあんたなの? 産んでも産んでも卵が増えないじゃないのよ。あんた男でしょ。ほんっとに男ってもんは、産みの苦しみってのがわかんないんだから!」 いきなり怒声を浴びせられ、ネズミ君はポカンとしてしまいました。白い体をしゅんとさせてお口をあんぐり。 「あんたよ、そこのあんた聞いてんの?わたしサイコーにむかついてんのよ。あーん、もおおお!」
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