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そして直ぐに赤いボタンを押すと突っ伏す。 ヤバい。自分にイライラしてきた。 「いつまでこんなこと繰り返したら電話できるんだろ…」 自分の性格を改善したい。 いや、改革か? 「…!そうだよ!性格の改革!そうしたら自信が持てるもん! マックの君に電話とかメールとか、簡単に出来る女になろう! カイカク!カツヨウ!…よし、これが第一歩だと思うのよ夏。 トゥルルってなって、もしもしするだけ!」 声に出したら気合いが入った。 ググッと拳を握る。 起き上がって正座して、携帯を握る。 「………?あれ?壊れちゃったのかな?」 なんか、数字がカウントされていく。 いち、点々、ぜろ、ろく。…なな。…はち。 デジタル時計みたいに。 「ストップウォッチ押しちゃったかな?」 『いや。通話中。表示されてるでしょ。』 「へ?…本当だ。……ぅええぇぇ!?」 『……アハハハ!もうダメだ!笑っていい?』 …聞く前に笑われてます… ビックリして声が出なかった。 終了ボタンを押したのに、繋がっている電話の声の主は、聞きたくて仕方なかったマックの君。
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