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聞くと。 私と千夏ちゃんが喧嘩していることにして。 離ればなれになったら男が寄ってくるとか。 絶対にないって言って。 だけど、明日の手作り弁当を賭けるほど自信満々の千夏ちゃん。 意地になって受けてやる!って豪語したら。 「…谷口。野々村と喧嘩したの?」 「…う…あの…えっと…」 「大丈夫か?」 目の前には堂本くん。 あの日以来、一度も話すことなかった。 その人が。 「だ!大丈夫です!お構い無く!!」 「いやいや。谷口の場合、一緒にいないことだけで十分大丈夫じゃないだろ。」 「大丈夫です。ありがとうございます。」 「もしかして、本当に無視してた?俺のこと。」 「…へ。」 「ちょっといい?」 と、急に腕を掴まれ、引っ張られるように教室を出た。
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