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ーside 冬馬ー この関係。ちょうどいい。 夏は初恋なのだから、男というものを知らない。 男の本能がどういうものなのか、それを知ったら怖がられるだろう。 俺だって抑えられる自信はない。 それに、デートやメールを重ねる度、俺という男を知ってもらうのと同時に"本物の恋"か見極める時間をあげられる。 恋に恋していないか。 自分を振り替えれば、高校のときはただ"彼女"と"ヤれる相手"という存在を求めてた気がする。 友達が次々に作っていく彼女。 それが単純に羨ましかった。 告白された女の子。結構可愛いと思えば付き合って、しばらく経つと面倒になった。 …相手の女の子も同じ気持ちだった。 そこで分かった。 俺自身が恋に恋していること。 相手の女の子も同じだったってこと。 「…あのなぁ冬馬。決めつけるのは良くないぞ?本気だったらどうすんだよ?」 「……………」 「お前がここまで本気になってんのに。」 「おかわり。」 デートする度、俺の方が癒されて好きになっていってる自覚はあった。
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