4

12/43
前へ
/356ページ
次へ
しばらくすると、学校らしき建物が目に入る。 どうやらここが彼女の通う高校。 「………!」 と、正門が見えてきたとき、制服の彼女がその正門の内側に立っているのが見えた。 ……男の子と一緒に。 思わず、ハンドルを握り締めた。 なぜなら、彼女はその男の子と立ち止まって手を握っていたから。 見つめ合う二人。 やっぱりな。 こういうことだ。 恋に恋する時期っていうものは。 しかも、同年代ならお似合いじゃねぇか。 「…チッ…大人しく家にいるべきだった。」 曖昧だったが、結論を出すべきかもしれないな。 心地好かった関係を、手離さなければ。
/356ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2886人が本棚に入れています
本棚に追加