4

26/43
前へ
/356ページ
次へ
ーside 千夏ー 憧れのマックの君が消防士。 その事実を聞いて、夏は放心状態だった。 冬馬さんはこの事を伝えたくても伝えられなかったんだろう。 夏から直接聞いたはずだから。 そして、なぜ今日言う? (…不器用すぎる…) 思い当たるのは"嫉妬" 校門の前で見たというシーンは、冬馬さんの誤解。 だが、ある意味動揺する出来事だったのかもしれない。 見るからに、冬馬さんは夏を気に入っている。 いや、もう好きなのかもしれない。 それは初めて会ったときから感じていた。 だから釘を刺したのに。 子供として見るなというニュアンスを含んだ言い方で教え、冬馬さんは理解したはずだ。 でも、確かに私たちは学生で半人前の子供。 冬馬さんは、自分が一番年齢のことを気にしているのかもしれない。 …そんなの、好きになれば関係ないのに。
/356ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2886人が本棚に入れています
本棚に追加