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…魂胆が見えるよ。冬馬さん。 第三者の目から見たらこれほど分かりやすいものはない。 "お似合い"と言って、傷付け お父さんの死因を教え 夏を責める言い方で突き放し 極めつけのカミングアウト これじゃ、どう考えても俺を嫌いになれって言ってるようなものだ。 そう言った後、夏が傷付くのを見越していたくせに。 …何なの?私がいて良かったって。 そんなに好きなら告白すればいいのに。 「……ナツ。とりあえず帰ろう?」 「……………」 フラれたショック? それとも好きな人が嫌いなものだったショック? どちらとも取れるほど、酷く落ち込んでいる。 「ナツ。明日、ここに来るから、いろいろ話そう?ね?ちゃんと家にいるのよ?」 「…うん。…ありがとう。」 ショックを受けているくせに、泣きもしない。 かえって痛々しい。 (…さてと…どうするかな) 夏を送った後、明日の計画をたてた。
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