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否定も肯定もしない。
好きって言ってるようなもんじゃん。
だったらどうして嫌われるような物の言い方を？
………冬馬さんは、何かに怯えている。
そんな気がした。
「…そうですか。冬馬さんの気持ちが分かったので、もういいです。」
「……………」
「お時間とらせてすみませんでした。」
「送るよ。乗って。」
「結構です。考えたいことあるし。これからナツの家に行って様子を見てこないと。」
「……………」
「放心して泣きもしないあの子が痛々しくて見てられなかったんです。」
「……………」
一瞬、顔を歪めた。
心配してる。もう決定に近い確信。
だから、爆弾を落としてあげる。
「…冬馬さん。」
「何？」
「あなたはナツをどれだけ見てきたの？」
「……どういう意味？」
「あの子のストレートの心。今は迷路に迷い込んで混乱している。
でもね、言葉一つでまっすぐに修正できるんですよ。簡単に。…それだけ。まぁ、覚悟しておいた方がいいですよ？」
ちょっと口角を上げて笑い、その場を後にした。
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