2886人が本棚に入れています
本棚に追加
フラれたってことは分かってる。
でも、千夏ちゃんの言葉は私の心に響いた。
私は凄く大事に扱われてきたと思う。
大人の人が、こんな子供の相手するなんてことはしない。
遊びならあるかもしれないけど、お金を貢いだり身体目的だったりとか一切なかった。
私の行きたい場所を優先してくれたり、車道側を歩いたり、カウンター席で隣が男の人だったら私を奥に座らせたり。
然り気無い優しさは、会うたびに感じるものだった。
それがマックの君だ。
消防官だけど卑劣な人じゃない。
私は嫌われてなんかいない。
そう思ったら、頑張れる気がした。
もう一度、正面から向き合って話したい。
消防官の本を暗記した頃、さらにマックの君に近付くために克服するべきものがある。
マックの君がいつも戦っている"火"
オール電化の我が家で、火は買わなければ見れない。
コンビニに行って、ライターとろうそくを買った。
…こんな小さな火でさえ怖いなんて。
自分が情けなくて仕方なかった。
最初のコメントを投稿しよう!