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「…火を…見続けた?」 「うん。ライターとろうそくを買ってきて、今はね、5本くらい纏めて見れるようになったの!」 「…バースデーケーキに何本刺さってると思ってんのよ。」 「そんなのは買ったことないからいいの!火さえ見れなかったのよ?進歩でしょ!」 「ハハッ!…うん。凄いよ、ナツ。」 「10本見れるようになったら、こりゃもう克服してるんじゃない?」 「ストップ。」 「なぁに?」 「見てるって?ろうそく終わるまで?」 「そうだよ!!一時間とか二時間とか。」 「…バカと天才はナンとやらね。」 「ヒドイ。どうしてそんなこと言うの?それって私のことだよね?」 「まぁいいよ。頑張りは認めようじゃないの。 で?目標が10本って訳ね?それからどういう目標があるわけ?」 「えっと。マックの君を捜しに行くの。」 「…捜す?どこを?」 「消防署のあるところを片っ端から調べる。」 「……バカと天才はナンとやら。」 「うぅーーー!また言った!」 「現代文明を使えって話。」 「…メッセージも電話も…取ってもらえなくて…」 「え?……ホントに?」 「うん。マックの君がお休みの日には必ずスポーツランド行って待ってるけど来ないし。 勇気もってマンション行ってみたけど、車がないし。 …エヘヘ…実はめげそう…」 「ナツ…」 「でも、頑張るの。大丈夫だよ!私一人で調べて行ってみるから。」
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