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そして、夏休みになった。 部活をしていない私は、この時間を有効利用しようと決めていた。 午前中は勉強と課題。 午後からはマックの君捜し。 地図を買ってきて広げ、マックの君のマンションの近くのスポーツランドを中心に消防署を捜す。 車で出勤してることは知っている。 行動距離は広いかもしれない。 大体半径5kmから10kmの中から捜してみよう。 「…わ……消防署って結構あるんだ…」 その数に驚き入っていた。 無謀かもしれない… そう思って枕に突っ伏した。 「…めげるもんか!カモン!初恋コノヤロー!」 握り拳を作って上体を起こす。 その間も、マックの君の笑顔を反芻し、記憶で毎日会って。 「…私…萌えてる!可愛い!マックの君!」 ストーカーっぽいし。妄想癖あるし。 ちょっと危ない女かもしれないと思って枕に突っ伏し、それでいいや!と握り拳を作る。
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