2886人が本棚に入れています
本棚に追加
無言を打開するべく、ネタ探し。
目の前には磨き抜かれた消防車。
いつもは見るだけで目を逸らしてしまう。
でも、マックの君が綺麗に磨いてた。
大事な、人を助ける車だ。
恐る恐る近付き、人差し指で触れてみた。
「ーーーーッッ!!!」
思いとは裏腹に、身体が拒絶反応を示し、直ぐに離れて指をギュッと握って踞った。
さっきとは違うドキドキ。
と、そのときだった。
「クッ……アハハハ!!」
「!!」
マックの君が大笑いした。
ビックリして振り返る。
一頻り笑ったあと、私を睨むように見た。
…こういう顔は見たことがなくて一瞬硬直した。
「…ナツちゃん。これ、俺の相棒とも言うべき存在なんだよ?
そんな怖がって触られても、こいつだって俺だって嬉しくもなんともない。」
「……ッッ!」
「俺を知りたい?こんなに怖がって相棒を触るくせに?」
「頑張れば出来ます!」
「三大嫌悪対象だろ。頑張っても克服には時間がかかる。」
「それでも頑張ります!マックの君に近付きたい!大好きなんです!忘れられないんです!」
「帰れ。恐怖に戦きながら頑張られても嬉しくねぇよ。」
最初のコメントを投稿しよう!