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中に入ると、数人の消防士が。 ……うっ!!! これはレベル高すぎる!! 「…谷口さん?」 「あの……トイレ…お借りできます…か。」 「……………そこの突き当たり。」 「ありがとうございますーーー!!!」 やだ。これだけで吐きそうになるなんて!! 自分が情けない!! 「…っ!……はぁ…はぁ……」 トイレに駆け込み、込み上げるものを吐き出して洗面台に立つ。 目の前の鏡に写る自分が滑稽でならない。 顔を洗い、口を濯ぎ、頬を叩く。 気合いをいれてもう一度!! 頑張れ!夏!! 自分にエールを送り、ドアを開けた。 「…きゃーーー!!ビックリした!!」 「君、相当嫌いなんだね。消防士。」 目の前には腕組みして待っていた名前も知らないほにゃららさん。 「…ですから先ほど言ったように」 「何か理由があるの?」 「……………」 言ってしまってもいいんだろうか。 ちょっと迷ってると、クスッと笑い声が聞こえ見上げた。
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