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「…これが勤務表。」
「うわぁー!凄い。訓練ばっかりなんですね。」
「そうだね。時には人を担いでいかなければならないこともあるから。」
「そっか。人命救助のエキスパートですもんね。」
「…そういう見方は出来るんだ?」
「…え?…あの。ついこの前からなんですけど。
…好きな人が消防士だって分かって、少しでも知りたいと思って本を買いました。
それで見方を変えていこうと頑張ってるんです。」
「……失礼なことを聞いてもいい?」
「…?…はい。どうぞ。」
「嫌いになった原因って?」
「…あーー……重たい話なので」
「いいよ。聞かせて。」
ちょっと困りながらも、ポツポツと話してくれた内容は、やっぱりあの日の火事が原因だった。
そして、嫌いになった直接の原因は、…俺。
「そっか。…それで?この消防署に来たのはどうして?」
「えっ!!…えっと!…あの!」
「……もしかして、ここの隊員?」
…うわ。茹で蛸。
分かりやすいこの子に、本当のことを告げるべきなんだろうか……?
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