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ーside ナツー 聞いたこと。 知ったこと。 見たこと。 いろんな発見をノートに書いていく。 マックの君の知らなかった部分だったからかなり嬉しい。 その日はノートを抱き締めて眠った。 『…で?今日も行くの?』 「もちろん。今日はマックの君がいるはずだし、直に訓練の姿を見てみたいの! 絶対カッコいいと思うの!間違いない!」 『ハイハイ。いってらっさい。』 「千夏ちゃんは夏期講習?」 『そーだよ。成績下がったって大目玉食らってからというもの、ろくに遊びにも行けない! 朝から晩まで塾、塾、塾!!いい加減キレてきた。』 「お、落ち着いて!千夏ちゃん。お盆休みはあるんでしょ?」 『あるよ。ばーちゃんとこ行くの。』 「徳島だっけ?ゆっくりしてきなよ。」 『はぁー。ナツと一緒に遊びたい。』 「はぅぅぅ!千夏ちゃん!!大好きぃぃ!」 電話だけだけど、毎日千夏ちゃんの声を聞いてるだけで勇気がもらえる気になる。 頑張らなきゃ。 勉強を済ませて、お昼ご飯も食べて。 消防署に向かって自転車をこいだ。
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