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「あ、マックの君!!」 「…えっ!!どこどこ!!」 「…バカは見るー!ブタのケツー!」 「………何それ……脱力する………」 「アハハ!知らない?昨日さ、昔流行ったものの話聞いてて気に入っちゃった!」 試験期間が過ぎ、平穏な生活が始まった。 千夏ちゃんは、放課後毎日一緒にいるようになった。 "楽しいこといっぱいやろう!" それに含まれる放課後の一時。 勉強して、マック食べて、カラオケ行って。 「それで?ナツ、マックの君に、もう一度会いたいと思います?」 「……怖い!!」 「なんじゃそりゃ!」 「会いたいけど!覚えてくれてないよ!」 「…うーん。覚えていると思うけどねぇ…」 「何で!」 「だってさ、あーた。 泣いてもないのにハンカチ渡されたり、こんなオサゲで膝丈制服を着てる人間は、この辺じゃ珍獣よ、珍獣。」 「…ち………ちん……」 「ちょっと!変なとこで止めるな!」 「…チンジュウ…」 「何でカタコト?」 急にあの人の話題になってビックリ。 あれから二週間が経っていた。 『またマックに来るかもしれないから、毎日マックだ!』作戦らしい。 けど、いまだに会えず。
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