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「怖くないって。」 「怖かった!」 「ちょっとビックリしただけだよ。」 「なんか見られてた!」 「だから怖くないって。あんたが笑ってるの、初めて見たんでしょ。だからあんな反応。」 「いつも笑ってるじゃん!」 「んーー、雰囲気って言うか…なんか違うんだよね。私と二人の時と、教室の時。 あいつら、普通に笑ってるの見たことなかったからビックリしただけ。」 「悪いことしてないよね?」 「してないよ。大丈夫。 それよりマックの君作戦、明日もやろうね。土曜日だし。私服持ってってさ、そのまま遊びにいこう!」 「…い…行く!!」 「よし、決まり。」 同級生にすらビクビクしてしまう自分が嫌いだ。 こういう性格を知ってるからか、千夏ちゃんは私の考えていることを分かってくれる。 一度聞いたことがある。 『だって、分かりやすいもん。』 それだけだったけど、なぜか不思議と安心する言葉だった。
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