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翌日。 自分の席でピキーン!と固まって10分。 (いやーー!いやーー!怖い!!何?) 目の前には、私を睨んでいる早瀬くん。 初めは堂本くんを待ってるかと思ったけど、なんか違うっぽい。 私の前の席に座り頬杖ついて、こっち見てる。 (千夏ちゃん!早く来て!!) 何度心で叫んだだろうか。 顔を俯き加減にしながら、外を眺める。 ここだけ時間が止まったように動きがない。 「……………」 「………ッッ!」 (…ひぃーー!刺された!!千夏ちゃん!!) ちょっと動いたと思ったら、私の定規で頬っぺたを刺されて。 パニック寸前で神様の声がした。 「みんな、おっはよー!私のナツは来てる?」 呪縛が解かれたように立ち上がると、千夏ちゃんに向かって猛ダッシュ。 「私のナツ!おはよう……うおっ?」 「千夏ちゃん!ちょっと来てよぉ!私、殺されるぅーー!!!」 「は?…イタッ!…コラ!引っ張るな!」 腕を掴んで教室を出た。
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