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千夏ちゃんは、大笑いしながら席についた。 急に寂しくなって、肩を落としながら椅子に座る。 ……ズシッ! と、急に頭に重みが加わり、ゆっくりと目を上げると。…チョップしてる早瀬くん。 「殺さねぇよ!ドアホ!!」 「…!!」 「アハハハハ!!」 急に怒られてビックリしたところ、千夏ちゃんの笑い声が聞こえてきた。 (ドアホ…ドアホ…ドアホ…) …ちょっとショック。 頭の中、ドアホで埋め尽くされてしまった。 「…谷口?大丈夫?…こいつ、口が悪いだけだから。……手グセも悪いけど。」 「…んだと?」 「怖がってんじゃん。謝れば?」 「…痛くはないだろ。別に。」 「ああっ!喧嘩はダメです!ドアホでいいです!すみません!」 「「……………」」 「アハハハハ!言ってる意味が分からないし!」 また、千夏ちゃんの声が聞こえた。 二人が揃って私を睨んできたので、また俯き加減に外を眺める。
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