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駅の前まで後ろも見ずに一気に走り、深呼吸して息を整える。 と。 「送るって言ってんの!逃げんな。」 「きゃーー!」 「うるさっ!」 急に腕を掴まれてビックリ。 その声は堂本くんで。同じように息が早かった。 …追われてる?……怖い。 「あの!本当に一人で帰りますから!」 「…どこで降りんの?」 「え?…○○駅…」 「そ。行くぞ。」 ニヤリと笑った堂本くん。 言ったあとで"しまった"と思っても遅い。 …かな。 「…実は△△駅…とか?」 「…分かりやすい嘘をつくなよ。」 …ダメだったか。やはり。 「「……今日は混んでるな……」」 構内について、いつも以上にたくさんいる人に圧倒されそうになる。
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